製造業の現場バイヤーが教える調達力・購買力の基礎を身につける本―バイヤー必読
最近《さいきん》の購買《こうばい》手法《しゅほう》が一通り《ひととおり》網羅《もうら》されているが・・・
全般《ぜんぱん》にエッセイ《えっせい》風《ふう》の書き方《かきかた》で、ビジネス《びじねす》書《しょ》としては違和感《いわかん》を感じ《かんじ》ます。
ブログ《ぶろぐ》風《ふう》で今《いま》流行り《はやり》の文体《ぶんたい》なのか、そう言う《いう》物《もの》に慣れ《なれ》ている人《ひと》には、読み《よみ》易い《やすい》本《ほん》なのかもしれません。
実用《じつよう》文《ぶん》ではないので密度《みつど》が薄く《うすく》なるような感じ《かんじ》がしますが、実体験《じったいけん》(?)に即《そく》した話し《はなし》が展開《てんかい》されるので、実際《じっさい》に調達《ちょうたつ》の仕事《しごと》に携わっ《たずさわっ》ている人《ひと》には、身近《みぢか》な話し《はなし》として理解《りかい》し易く《やすく》なるのでしょう。
実体験《じったいけん》(?)をベース《べーす》にしている書き方《かきかた》なので、主観的《しゅかんてき》な記述《きじゅつ》が多く《おおく》、もう少し《もうすこし》客観的《きゃっかんてき》で論理的《ろんりてき》な内容《ないよう》であって欲しい《ほしい》と思い《おもい》ます。随所《ずいしょ》に独り善がり《ひとりよがり》、独善的《どくぜんてき》な感じ《かんじ》を受ける《うける》ので、評価《ひょうか》は高く《たかく》出来《でき》ませんでした。
それでも購買《こうばい》の基本的《きほんてき》な話し《はなし》や、最近《さいきん》の手法《しゅほう》など、コンパクト《こんぱくと》にまとまっており、お勧め《おすすめ》です。
ビジネス《びじねす》書《しょ》なので、坂口《さかぐち》さんの顔《かお》が見える《みえる》内容《ないよう》---年齢《ねんれい》とか会社《かいしゃ》名《めい》とか、具体的《ぐたいてき》に坂口《さかぐち》さんが取り組ん《とりくん》で、会社《かいしゃ》や部門《ぶもん》がどう変化《へんか》し良く《よく》なったのか---になっていると良かっ《よかっ》たと思い《おもい》ます。
使い方《つかいかた》次第《しだい》の本《ほん》
以前《いぜん》、私《わたし》は商社《しょうしゃ》で購買《こうばい》部門《ぶもん》に所属《しょぞく》していましたが、
購買《こうばい》という職種《しょくしゅ》は、業界《ぎょうかい》、業態《ぎょうたい》などによって
求め《もとめ》られる能力《のうりょく》が全く《まったく》異なる《ことなる》ということを感じ《かんじ》ており、
他《た》の業界《ぎょうかい》の購買《こうばい》のことを知り《しり》たく、この本《ほん》を購入《こうにゅう》しました。
この本《ほん》はタイトル《たいとる》にもあるように、
まさしく「基礎《きそ》を身につける《みにつける》本《ほん》」です。
この本《ほん》を読ん《よん》だだけでは、
購買《こうばい》の仕事《しごと》が即《そく》できるようになるとは思い《おもい》ません。
しかし、およそ必要《ひつよう》とされる能力《のうりょく》について網羅《もうら》されており、
購買《こうばい》部門《ぶもん》の人間《にんげん》として、今後《こんご》どのような分野《ぶんや》を勉強《べんきょう》したらよいかの
目安《めやす》としては、非常に《ひじょうに》有用《ゆうよう》であると思い《おもい》ます。
また、長年《ながねん》、購買《こうばい》部門《ぶもん》におられる方《ほう》にとっても、
視野《しや》を広げ《ひろげ》てくれる本《ほん》ではないかと思い《おもい》ます。
この本《ほん》は業務《ぎょうむ》を劇的《げきてき》に改善《かいぜん》するような所謂《いわゆる》ノウハウ《のうはう》本《ぼん》ではありません。
あくまで勉強《べんきょう》の入り口《いりぐち》としてのみお薦め《おすすめ》します。
賛否両論《さんぴりょうろん》のある本《ほん》
購買《こうばい》関連《かんれん》の書籍《しょせき》があまりにも少ない《すくない》ため、比較《ひかく》対象《たいしょう》するものが限ら《かぎら》れてしまうのと、購買《こうばい》業務《ぎょうむ》はそれぞれの会社《かいしゃ》によって考え方《かんがえかた》や手法《しゅほう》が異なる《ことなる》ため、画一的《かくいつてき》に取り扱う《とりあつかう》のが難しい《むずかしい》ということが考え《かんがえ》られます。
本書《ほんしょ》の良い《よい》点《てん》
1《1》.著者《ちょしゃ》は購買《こうばい》のことをよく勉強《べんきょう》しており、人生《じんせい》を購買《こうばい》に捧げ《ささげ》てしまったような観《かん》があるが、書か《かか》れていることは正論《せいろん》であり、理想《りそう》論《ろん》でもある。
2《2》.著者《ちょしゃ》が調達《ちょうたつ》、購買《こうばい》はこうあるべきだというきちんとした信念《しんねん》を持っ《もっ》ており、いろいろな疑問《ぎもん》を抱き《いだき》つつ改善《かいぜん》の為《ため》に前向き《まえむき》に行動《こうどう》してきたというのがよくわかる。
本書《ほんしょ》の悪い《わるい》点《てん》
1《1》.著者《ちょしゃ》は頭《あたま》のいい人《いいひと》だと思う《おもう》が、読者《どくしゃ》は頭《あたま》のいい人《いいひと》ばかりではない。私《わたし》のような普通《ふつう》の人《ひと》にとっては、本書《ほんしょ》に書か《かか》れている事柄《ことがら》は夢のまた夢《ゆめのまたゆめ》のようなものが多く《おおく》、実現《じつげん》するにあたりどのようにしたらいいのか皆目《かいもく》見当《けんとう》がつかない。たとえわかっていても、なかなかできないのが現実《げんじつ》ではないだろうか。実際《じっさい》の購買《こうばい》の仕事《しごと》はもっと泥臭い《どろくさい》ものである。本当《ほんとう》に必要《ひつよう》なのは、夢《ゆめ》のようなことではなく、今《いま》、目の前《めのまえ》で問題《もんだい》になっていることである。
2《2》.クセ《くせ》のある文章《ぶんしょう》が散見《さんけん》しているため、読ん《よん》でいると不快感《ふかいかん》が残る《のこる》のは私《わたし》だけであろうか? せっかく、いいことを書い《かい》ているのであるから、読者《どくしゃ》に好感《こうかん》の持た《もた》れる書き方《かきかた》の工夫《くふう》があればよかった。無料《むりょう》で閲覧《えつらん》できるインターネット《いんたーねっと》とは違い《ちがい》、書籍《しょせき》は読者《どくしゃ》がお金《おかね》を出し《だし》てわざわざ買っ《かっ》ているのであるから、読者《どくしゃ》に不快感《ふかいかん》を残す《のこす》ものであったら、台無し《だいなし》である。
3《3》.先輩《せんぱい》や同僚《どうりょう》の悪口《わるくち》が散見《さんけん》し、組織《そしき》としての調達《ちょうたつ》、購買《こうばい》を考え《かんがえ》た場合《ばあい》、これでいいのだろうか? 何だか《なんだか》チームワーク《ちーむわーく》を乱す《みだす》だけのような気《き》がする。一人《ひとり》だけ優れ《すぐれ》たバイヤー《ばいやー》がいても、浮い《うい》た存在《そんざい》になって他《た》のメンバー《めんばー》がついてこられないようだったら、決して《けっして》いい組織《そしき》とは言え《いえ》ないだろうと思う《おもう》。やる気がなかっ《きがなかっ》たり、間違っ《まちがっ》たことをしたりしている先輩《せんぱい》や同僚《どうりょう》を非難《ひなん》することは誰《だれ》にでもできることだが、一番《いちばん》大切《たいせつ》なのは、そういう人《ひと》たちの心《こころ》を動かし《うごかし》て何とか《なんとか》組織《そしき》の一員《いちいん》として自覚《じかく》を持たせ《もたせ》、戦力《せんりょく》になってもらえるようにすることだと思う《おもう》。そういった成功談《せいこうだん》のノウハウ《のうはう》を読者《どくしゃ》は一番《いちばん》知り《しり》たがっているのだと思う《おもう》。本書《ほんしょ》においては、組織《そしき》としての購買《こうばい》のあり方《ありかた》やチームワーク《ちーむわーく》に関《かん》しての考え《かんがえ》が欠如《けつじょ》しているように思える《おもえる》。
4《4》.上記《じょうき》のような理由《りゆう》により、うぶな新入社員《しんにゅうしゃいん》にはちょっと薦め《すすめ》られない本《ほん》である。
製造《せいぞう》大《だい》企業《きぎょう》購買《こうばい》職《しょく》のための本《ほん》
期待《きたい》して買っ《かっ》たわりにには著者《ちょしゃ》のこれまでの仕事《しごと》経験《けいけん》からか、内容《ないよう》が日本《にほん》の製造業《せいぞうぎょう》の大《だい》企業《きぎょう》における購買《こうばい》と調達《ちょうたつ》のありかたがほとんどで、私《わたし》のように中小企業《ちゅうしょうきぎょう》で様々《さまざま》な購買《こうばい》・調達《ちょうたつ》業務《ぎょうむ》にかかわる人間《にんげん》にはあまり残念《ざんねん》ながらあまり新しく《あたらしく》実務《じつむ》に役《やく》に立つ《たつ》ところはあまりなかった。大きな《おおきな》製造業《せいぞうぎょう》における直接《ちょくせつ》材《ざい》の購買《こうばい》・調達《ちょうたつ》の基本的《きほんてき》なところはよく押さえ《おさえ》られていたと思う《おもう》が、日々《ひび》人手《ひとで》不足《ぶそく》の中《なか》で工夫《くふう》に工夫《くふう》を重ね《かさね》、必死《ひっし》の努力《どりょく》で合理化《ごうりか》している中小企業《ちゅうしょうきぎょう》や他産業《たさんぎょう》の購買《こうばい》・調達《ちょうたつ》業務《ぎょうむ》からの視点《してん》がもっとほしかった。購買《こうばい》・調達《ちょうたつ》にかけるリソース《りそーす》は大《だい》企業《きぎょう》ほど恵まれ《めぐまれ》ており、小さい《ちいさい》会社《かいしゃ》ほど恵まれ《めぐまれ》ないバイ《ばい》イング《いんぐ》パワー《ぱわー》の中《なか》で、一人《ひとり》何役《なんやく》もかけもちし大《だい》企業《きぎょう》のバイヤー《ばいやー》の何倍《なんばい》もの業務《ぎょうむ》をこなしている。一握り《ひとにぎり》の恵まれ《めぐまれ》た大《だい》企業《きぎょう》のバイヤー《ばいやー》の視点《してん》より、数多い《かずおおい》中小企業《ちゅうしょうきぎょう》のバイヤー《ばいやー》のためにもなる本《ほん》を次に《つぎに》は期待《きたい》したい。
調達《ちょうたつ》・購買《こうばい》に必要《ひつよう》な知識《ちしき》が分かり《わかり》良く《よく》体系《たいけい》化《か》されてます
私《わたし》は調達《ちょうたつ》・購買《こうばい》に間接的《かんせつてき》に係わる《かかわる》グローバル《ぐろーばる》部門《ぶもん》で働い《はたらい》ていますが、企業《きぎょう》の購買《こうばい》・調達《ちょうたつ》部門《ぶもん》にどのような知識《ちしき》が求め《もとめ》られているのかを知る《しる》上《うえ》で、まとまり良く《よく》経験《けいけん》を踏まえ《ふまえ》て体系《たいけい》化《か》されており、調達《ちょうたつ》・購買《こうばい》部門《ぶもん》が今《いま》でも昔ながら《むかしながら》のアナログ《あなろぐ》な仕事《しごと》をしていて改善《かいぜん》の余地《よち》が多い《おおい》と指摘《してき》されている点《てん》も踏まえ《ふまえ》て、とても勉強《べんきょう》になりました。
個人的《こじんてき》には、業務《ぎょうむ》に係わっ《かかわっ》ていた以下《いか》の項目《こうもく》の説明《せつめい》が参考《さんこう》になりました。
(1)RFx の提示《ていじ》(RFI, RFP, RFQの説明《せつめい》)
(2)サプライヤー《さぷらいやー》の評価《ひょうか》方法《ほうほう》(FCF, PV, WACの説明《せつめい》)
(3)契約《けいやく》・商習慣《しょうしゅうかん》(Ex-WORKS,FOB,CIF,DDU,DDPの説明《せつめい》)
ただ、著者《ちょしゃ》が信念《しんねん》をもち様々《さまざま》な疑問《ぎもん》を抱き《いだき》改善《かいぜん》の為《ため》に行動《こうどう》してきた人《ひと》だということは分かり《わかり》ましたが、我が《わが》強い《つよい》文章《ぶんしょう》が散見《さんけん》されたため、次《つぎ》書《しょ》では改善《かいぜん》して頂き《いただき》たいと思い《おもい》ます。もちろん、氏《し》の文章《ぶんしょう》が合う《あう》合わ《あわ》ないは読者《どくしゃ》次第《しだい》ですが。

